日本最古といわれる道後温泉では、
本館保存修理後期工事期間に合わせ「 みんなの道後温泉 活性化プロジェクト 」を
2024年3月までの3年間で実施しています。
2021年度は、大竹伸朗さんや蜷川実花さんの作品を展示するほか
「地熱づくり」をテーマに、地元で集客や関係人口を築いてきました。
2022年度は、4年ぶりに「道後オンセナート2022」を2023年2月26日(日)まで開催しました。
最終年の2023年度は、4月から「道後アート2023」を開催します。
フランス生まれの建築家でアーティスト、デザイナーのエマニュエル・ムホーさんを迎え、
シンボル作品を道後商店街に展示します。
また、アートに加えてクラフトのコンテンツを生かし、
これまでの地元集客や関係人口づくりを続けながら、観光人口を拡大するほか、
インバウンドの獲得を目指します。
「道後アート2023」の概要
- 会 期2023年4月14日(金)〜 2024年2月29日(木)
- 場 所道後温泉地区
- 主 催未来へつなぐ道後まちづくり実行委員会
- 企画プロデューススパイラル/株式会社ワコールアートセンター
テーマ
「アート&クラフト」
これまで道後温泉の活性化に大きく貢献してきた「アート」の取り組みを継続しながら、アフターコロナや インバウンドの回復を見据えます。買い物の楽しさを提供し、魅力を高めるため、新しい切り口で「クラフト」に着目し、さまざまなプログラムを実施します。「道後アート」らしいアーティストのシンボリックな作品展示を続け、新たにエマニュエル・ムホーさんを 起用します。色を用いて空間をがらりと変えるインパクトのある作風が持ち味です。展示中の道後温泉本館 の大竹伸朗さん、道後温泉別館 飛鳥乃湯泉の蜷川実花さんの作品に加え、道後商店街にインパクトとスケール感のあるムホーさんの作品を展示します。 日本をこよなく愛し、愛媛でも多くの実績があるムホーさんが、企業とのコラボレーションや工業製品を上 手く取り入れて作品を制作し、ものづくりやクラフトとの親和性を高めます。
ポスターデザイン
小林 一毅
こばやし いっき
グラフィックデザイナー。
1992年滋賀県彦根市生まれ。2015年多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。資生堂クリエイティブ本部を経て2019年に独立。東京TDC賞、JAGDA新人賞、日本パッケージデザイン大賞銀賞、Pentawards Silver受賞。
熱気の造形によるコミュニケーションを表現した2021年。直感的に喜びを感じられるようなプリミティブな造形と色彩で「いきるよろこび」を表現した2022年。「道後アート2023」のビジュアルは、過去のビジュアルコミュニケーションを拡張させ、これまでの2年間の取り組みを更に発展させるイメージを、蝶が羽ばたいていく様子で直感的に表現しています。色彩については、甘い蜜のような晴れやかでのびのびとした印象のするピンク色をベースに、湯上がりの火照ったような温度感も感じる配色で構成しています。
ポスターは言葉のまだわからない幼児から100歳のご老人まで、老若男女様々な人達に歓迎され、前向きになれるような明るさや色彩の愉しみを意識したデザインでありたいと思っています。
- 道後と蝶の関係
- 俳人・小林一茶が道後を訪れた際に、「寝ころんで蝶泊まらせる外湯哉」という句を詠んでいます。蝶も舞う麗らかな陽気の日に訪れた道後を気に入り、翌年にもまた来遊したそうです。